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「小説を聞く」違和感

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アマゾンに「Audible」というサイトがある。本を聴く、と書けば分かるだろうか

無料体験しませんか?というメールが来た(今回で3回目)ので無料体験する。以前も無料体験したがコンテンツが少なくてすぐに退会した。

今回は小川洋子の「妊娠カレンダー」を聴いてみた。

小説を聴くのだから眼で見ても耳で聞いても情報は全く同じだ。入ってくる場所が違うだけで脳には同じ情報がインプットされる。だが小説を聴くというのは物凄く難しかった。

聴こえた言葉を脳で構築している間に文章は次に進んでしまう。文章から読み取れる情景や雰囲気をイメージできないまま急いで文章の内容だけを追っていかなければならない。小川洋子を選んだのも悪かったのだろう。彼女の文章は無機物を有機物のように表現したり、心の小さな襞を丁寧に見つめて書かれているので、聴く・読むというよりその先の風景を心で味わいながらジンワリと読み進めないと意味をなさない(井戸田潤の下町ロケットのサンプルを聴いてみたが、これはすんなり頭に入ってきた。)

脳というのはシングルタスクなので、聞きながら他の作業をしても話の中身は入ってこない。特に小説のような想像力が必要な文章は「ながら聴き」は難しい。どうせ意識を集中するなら読んだほうが楽であった。

頭を使わないその他の作業をしながら、小説ではない実用書を聴くのなら手段として有効なのだろう。





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