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最高の一日

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「すみません。明日点滴してから出勤しても良いですか?」

「事情がわからないのだけど点滴するほどなら休みで良いですよ」

「熱中症みたいで」

「お休みしてください」

そんなケチのついた一日の始まり。店を開けると同時に駐車場が埋まる。さあ、戦闘開始。

お盆休みや祝日や定休日で店の営業が飛び飛びなので合間を縫ってお客さんが来てくれる。嬉しい悲鳴。気がつくと午前中が終わる。

お昼にとmこさんに手伝ってもらい追加の仕事。よく休むスタッフを解雇して早く二人で仕事がしたい。

お昼の仕事も終わり、不動産屋に買付証明書の提出。自分の人生が大きく動き出す。はず

「そろそろお食い初め?」

「明日で100日」

急いで鯛の姿焼きをネットで注文する。金曜日に実家に集まってお食い初めの予定。

午後も開店同時に駐車場が満車。お客さんから子のお祝いにスワロスキーの置物をもらう。とmこさんを呼んで夫婦でお礼を言う。仕事をしていて仕事以上の繋がりができる時が一番の幸せだ。

何とか閉店まで頑張った。お礼を言うために呼び出したとmこさんにそのまま手伝ってもらわなかったら頭が爆発していた。売上は宜し

店で別れて一人で家路。脱力するほどの疲れを感じながら原付きを走らせる。大きな青空に積乱雲。明かりが消えた空はとても寂しげだ

コロナ対策でエレベーターを使わず階段を10階登る。外階段だからぬるい北風が体に吹き付ける。気分が良い。笑みが漏れる

これが僕の最高の一日。忙しさに囲まれ充実した終わりを迎えられた。そんな日があったって良いだろう
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とむこの悪口帳「別館」

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