価値観の更新

あした雨だから店を早じまいして旅館に行ってやろうか？という考えが浮かぶ。予約サイトを見ると良さそうな旅館が見つかって家族合計で7万円。離れなので他の宿泊客を気にしなくて済むし寝る場所を離せるから自分の鼾で子供が起きたりしない。まぁ悪くない映像が浮かぶ。が、子供が自宅のおもちゃで遊ぶ姿を見て旅館で同程度の楽しみを与えられるか悩み、自宅＞旅館という結論に至る。では、自分一人でどこかに泊まろうと以前泊まって良かった旅館を調べるとかなり値段が上がって気が失せた。以前宿泊した時は7,000円、今日見た値段は15,000円。単純な値上がりではなく一人泊は食事が豪華になるプランしか選べないようになっていた。一人35,000円の宿では値段が気にならなかったが、15,000円の宿はとても割高に感じた。その大きな原因は「以前は安かった」からである。その前提条件が無ければ1泊15,000円は決して高くない。宿が以前設定していた「良心的な価格」が足かせになっている。難しいものだ。まっさらな頭で考えれば1泊泊めてもらって食事を２回出してもらえるなら15,000円でも30,000円でも高くはない。大変な仕事だと思う。自分だったらそんな仕事はやりたくない。そろそろ新しい価値観に頭を切り替えなければいけないのだけど、安い時代を知ってるとその知識がどうしても邪魔してしまう。ガソリンのように生活に密着していれば値段が上がっても何となく受け入れてしまうのだが、時々しか利用しない旅館の値段は卵が1パック300円の時のような衝撃を未だに感じてしまう。その宿泊費（と交通費）を別の事に使ったら何が出来るだろうか？という想像をしてしまう。そして最終的な結論はおうち居酒屋になるのであった。