恥ずかしながらとり・みきという漫画家を知りませんでした。正確にはプリニウスは読んでいたけど、漫画家ではなくて原作者なのかな?という認識でした。
最近石神物語という漫画が電子書籍化されて読んでみたんです。おススメに出ていて何気なく読んだら面白い。僕自身の知識が無くてうまく説明が出来ないのですが、弥生時代から飛鳥時代の話が沢山出て来ます。古代の人たちが何を信仰の対象として崇め、そこからどんな文化が形成されていったのかが少し理解できました。僕は宗教に対してはかなり嫌悪感がありますが(原因は現代の生臭坊主だと思います)、土着文化から発生する地域ごとの信仰や伝説には物凄く惹かれます。
例えば今度泊まる旅館の部屋が「夫神嶽」という名前で、読み方が分からないから調べたら「おかみだけ=夫神岳」で夫神岳という山の裾野にその旅館はあるのです。さらに調べるとその地域にには巨人伝説があって、デーランボーという巨人の背負ってきた土の塊が夫神岳になったらしいです。巨人伝説の由来はまだ調べていませんが、こういう昔話とも言えない伝記の由来に想像を馳せるととても不思議な気持ちになるのです。それに対して僕の住んでいる地域は合併が進んで昔の地名が花の名前に変わってしまったりして、とても残念だなぁと思います。
文章が多い漫画なので少しずつ読んでいたのですが、3巻を読み終わって4巻を読もうと思ったら3巻で終わっていました。未完です。三巻が発売されてから既に20年以上経っているので再開は難しそうです。面白い話だったので10巻くらいのボリュームはあるだろうと読み進めていたから、未完だと知って少し泣いてしまいました。誇張ではなく本当にシクシク泣いてしまいました。
3巻の途中でさきたま古墳の鉄拳が出てきて、その鉄拳を大宮の氷川神社の地面にぶっ刺していましたが、実物を見た事のある人間からするとそんな扱いしたらボロボロに壊れてしまうと思います。それは置いておいて、現実に存在している鉄拳が話の中でどういう役割を持つのか楽しみにしていたのに、3巻ではその描写しかありませんでした。あぁ続きが読みたい。
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