とmこさんの生理が遅れていてもしかしたら二人目の子供を妊娠した可能性が出てきた。最初は焦り、次に諦め、最後に冷静という過程を辿るも結局生理が遅れただけだった。
仮に二人目の子供が出来たとして生まれた時の僕の年齢は50歳である。50歳で子供を設ける権利があるのはとても裕福な人か芸能人位だと思う。残念ながらどちらにも当てはまらない。子供を育て上げるだけの財力や体力が足りない。最初にこのハードルをどうしようか考えた。次にとmこさんは出産前に2ヵ月入院したので、恐らく次も同じ過程を辿る事になるだろうから、入院期間をどう乗り切れば良いのか考えあぐねた。保育園に入所させても免疫が出来ていないので病気をもらって自宅で過ごす時間の方が長くなるのは想像に難くなかった。出産後の二人の子育ても50歳ではかなり辛かろう。ここ2年で体力はつるべ落としのように衰えている。
かといって、堕胎を選択すれば夫婦に溝が出来るのは明らかだった。意見を聞くまでもなく、とmこさんは出産を選ぶだろうしその希望を叶えないのは残酷だ。特に自分の子供を持った後では、もし生まれて来たならという想像が後々我々を苦しめるのは確実なのだ。だから出産以外に選択肢は無いという結論に達する。
子供が増えた時の色々を考えていて、子供の名づけでうっ!と呼吸が止まった。一人目の子供の名前がシワシワネームなので二人目もシワシワにするとちょっときもいし、普通の名前にすると格差が生まれてしまう。一人しか設けない前提でしかシワシワネームは活かせないのだ。これは困ったぞと悩んでいる時に何故か二人目も女の子が生まれるものと決めつけていて、えっ男の子生まれたら大変じゃねと気付く。男が我が家に混ざるのちょっと嫌だなぁなんて考えたり、そもそも子供部屋が一つしかないし。
結局なるようにしかならないだろうと覚悟を決め、アマゾンでコンドームを購入した。そして生理は訪れてコンドームは無駄にならなかった。胸を撫でおろす9割、残念1割。
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