すりガラス越しに見える窓辺に置かれた物たち。僕はその眺めが好きだ
ぼんやりとうっすらと感じる生活の匂い。そこにある人それぞれの暮らし。どんな生活をしてるだろう?とかの詮索や想像はしない。そこに暮らす人には興味はない。うまく説明するのが難しいがその光景自体が好きなのだ。
建物は既に古ぼけていて台所の間取りも古そうな家にある、窓際に並べられた調理器具や食器が透けて見えると、じっと立ち止まっていつまでも見ていたくなる。家は一貫して古くなり続けているのに、窓越しに見えるプラスチックの水切りボウルは晴れやかなピンクで色の対比も美しい。手作りっぽい棚だったり出窓が食器置き場になっていたり、バリエーション毎に良いところがある
カーテンを閉めていないリビングがバーンと見えたりしても、風情はない。見たくなくて目を背ける。僕はそういう生々しい生活を直視したくない。
景色はひと気がなくて寂しそうで古いほうが良い。