僕が高校生の頃は、まだ固定電話以外の連絡手段がなかった。ポケベルすらなかった。通信手段?なにそれ、で情報はテレビかラジオか雑誌の3つに絞られる。
思春期は色々と難しい。趣味や思考が定まらないままいろんな物に興味がある。音楽に関して言えば邦楽は有名所がバババァァンとアルバムを出してメディアが煽ってCD屋!!には特設コーナーが出来てみんなそれを買っていく。視聴なんてしなくてもどこかのスイッチをひねればどこかの有名な音楽が流れCDなんて必要もないくらい売りたいものの情報は垂れ流されている。あまり物事を考えなくても良い、悪い時代だ。
どうしたものか、そのころから自分はひねくれていた。どうしても洋楽が聞きたい。でも知識がない。情報源が圧倒的に少ない。群馬の田舎だものの仕方ない。できる努力と言えばFMアンテナを立ててbayFM聞くくらいしか出来なかった。
だから洋楽はジャケ買い。お小遣い月3000円全てをジャケ買いに掛ける。このドキドキを解ってもらえるか?
mary blackとmary j bligeが隣りに並んでいてどちらを買うか悩む無謀さを分かるか?分からないよね。棚の前で2時間悩む。悩んでも何も解決しないけど悩む。mary blackを買ったけど。そして正解だったけど。
ずいぶん昔の事だから何故これを選んだのか分からないCDが沢山在るけど、見事に青春の貪欲さが音楽を吸収してくれてどのクソみたいなCDも宝物です。
j.j.の「intro」 このアルバムは20年経っても色褪せず美しい。当時の事を思い出す鍵にはならないけど