とむこの悪口帳「別館」

無名なパン屋

田舎ほど美味しいパンを確保するのが難しくなります。そして田舎の美味しいパン屋は混みがちです。僕は渋滞とか行列とかいう単語を聞くとすこし不幸になるような気がして、そういう場所には近づかないようにしています。でも世の中には行列が出来ていると並んでしまう人や並ぶのが楽しい人もいるようなので不思議なものです。少し話が逸れますが、自分の店ではお客さんの待ち時間をなるべく無くすように努力しています。努力の結果として店内は空いています。外から見るとまるでいつもお客さんが居なくて潰れかけのお店に見えない事もありません。お店が混んでいる(ように見せる)事が来店のハードルを下げる事は理解しているのですが、そういう小細工は性に合わなくてできません

居住圏内で行きやすいパン屋さんが数件あるのですが、そのうちの一つが以前からお気に入りでした。ちなみに自分にとって美味しいお店の基準はバリっとしたバケットを置いている事です。そしてバリっとしたバケットを置いているのに、サンドウィッチも美味しい店です。意外とこの2点をクリア出来ている店は少ないです。話を戻すとお気に入りのパン屋は条件を満たしているのに、そんなに混んでいません。オサレな女性が好むようなオサレなお店ではないからだと思います。まぁ世の中の評価なんてそんなもんだと思います。店構えなんてパンの味には一切影響しないのにね。

今日のお昼にそのお店のバタールを食べました。ずいぶん昔に買って冷蔵庫の奥で10日放置され、更に冷凍庫に突っ込んで放置した物です。解凍を兼ねてトースターで4分焼いて、パソコンで遊びながら口に突っ込んだらまぁ旨いこと。外がカリカリで中はふわり。全粒粉を使っているので風味もばっちりでした。この店のパンこんなに旨かったっけ?と驚きながら服を着て、すぐに同じパンをいくつも買ってきました。ひまわりの種を頬袋に詰め込むハムスターのようにバケットで冷蔵庫をパンパンにして満足しました。これで数日間はパン祭りです。

生活圏内にあまり混まない美味しいパン屋を知っているというのは、ちょっと良い気分です
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